今年の1月15日に産声をあげたこの電子雑誌「ふえと大きな木の家」。嬉しいことに、たくさんの方に読んでいただけたようで、意を強くして第2号をお届けします。(年に3回、1月、5月、9月の15日発刊予定です)。
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今回も、バラエティ豊かなテーマが並びました。お楽しみいただけたら嬉しいです。
(大きな木の家の編集者より)
「ウクライナの芸術家たちは今……」
片山ふえ
ウクライナ侵攻が始まって2年がたった今年の2月、私はあるビデオを発信しました。題して「ウクライナの芸術家たちは今……」
https://youtu.be/jtLJdGYgLg4
もうご覧くださった方、ありがとうございます。
まだの方は、ぜひここでご覧ください。今回はこのビデオにまつわる話を……。 “「ウクライナの芸術家たちは今……」” の続きを読む
マルク・シャガール「私の人生」 第1章
マルク・シャガール
「私の人生」 両親、妻、故郷の町へ
前号で角さんが説明されましたように、従来の訳より原文に忠実な底本を使った意欲的な新訳です。(編集部)
もうひとつの故郷フローレス 弐の巻
フローレス版『雨の慕情』
青木恵理子
インドネシア東南部にあるフローレス島。わたしは、そこに1979年から1984年の間に述べ三年間くらした。その後、子育て期間と新型コロナウイルスの世界的な感染拡大期を除き、毎年一カ月弱をそこで過ごしてきた。 “もうひとつの故郷フローレス 弐の巻” の続きを読む
「丹波歌人」のこと
「We Love 遊」の連載で長年ご好評をいただいた小西すずが、「大きな木の家」にもやってきました!(編集部)
「丹波歌人」のこと 小西 すず
はじめに
京都府の北西部、由良川流域に拓けた福知山市は、人口7万人余、明智光秀によって築かれた城下町です。
古来より「丹波」と呼ばれてきたこの地に永年にわたって発刊され続けている「丹波歌人」という歌誌があります。 “「丹波歌人」のこと ” の続きを読む
ケーキの想い出いろいろ
ミルチャ アントン
ロシア語の原文は日本語訳の後にあります。
今年もいよいよ夏がやって来た。また暑くなるから、それに備える心構えを始めた。必要なのは、体調をととのえて、ついでに何キロか減らすこと。そう、ダイエットをするんだ。
そして、いつものことだが、明日からランニングを始めてカロリー制限もしようと決心すると、そんなときに限って、寝る前に美味しそうなケーキがいろいろ頭に浮かんでくる! “ケーキの想い出いろいろ” の続きを読む
2)桃太郎伝説
桑山ひろ子
~生まれ育った滋賀県や、現在住んでいる岡山県の伝承を訪ねてみました~
「むかしむかし、あるところにおじいさんとおばあさんが住んでいました。」と聞くと、なんの話をおもいうかべるだろう。
ほとんどの人が、そらで「ある日、おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯にでかけました。おばあさんが川で洗濯をしていると、向こうのほうから大きな桃が~」と続けていけるのではないだろうか。その話をしてくれた人の声や部屋の中の明暗、においなどを思い出しながら。
今、機械や機械音に囲まれ、ほとんど声を発しなくても生活が完結する世の中だからこそ、子どもたちにこのような口承文芸を残してやりたいと思う。 “2)桃太郎伝説” の続きを読む
「ユーラシア放浪」2
シベリア鉄道での出会い
畔上 明
格安航空券という渡航手段が出回る以前の1970年代、ヨーロッパに向かう若者たちにとってはナホトカ航路で大陸に渡りその先ソ連国内を通過するというのは一般的な旅行ルートでした。
横浜港からの2泊3日の航海を共にした300名の船客の大半は、ソ連国内の航空運賃が安価なことからハバーロフスクからモスクワ迄は空路を利用します。しかし、ほぼ同じ料金であっても8,500キロの大地を一週間かけてじっくり這うように移動したいと望む十数人がシベリア鉄道の客となるのでした。 “「ユーラシア放浪」2” の続きを読む
J・ベルヌ作『十五少年漂流記』
大人が読む少年少女世界文学全集 第2巻
狩野 香苗
子ども時代に読んだ児童文学を、半世紀を経て大人が読み直すというこのシリーズ。第1巻の『飛ぶ教室』が内容をまったく忘れた名作であったのに比べ、第2巻は何回も何回も読み続け、内容はもちろんのこと、当時の読後の胸の高鳴りまで今も鮮明に覚えている、私の読書体験の原点ともいうべき『十五少年漂流記』だ。 “J・ベルヌ作『十五少年漂流記』” の続きを読む
吉水法子の貼り絵の部屋
Photo 湖国木之元の図書館
片山通夫
昨秋に運転免許証を返納して以来、列車のふらり旅を楽しんでいる。
先日は琵琶湖の北にある木之元を訪ねた。北国街道の宿場として昔はにぎわったという町も、今はひっそり静まりかえっていた。 “Photo 湖国木之元の図書館” の続きを読む
納骨奇譚(「We Love 遊34号」より)
片山ふえ
これは2007年の秋に季刊冊子「We Love 遊」に書いたものです。
そのころ「千の風になって」の歌がブームになっていましたが、私たち姉妹は「あれはパパの歌ね!」と話したものです。父が千の風になった話、聞いてください。