【砂漠の詩とコーランの響き】
中村小夜(Saya)
イスラーム世界を旅していると、毎日必ず耳にするのがアザーンです。
アザーンとは1日に5回、礼拝を呼びかける声です。この声が響き渡る地域、それが私の旅の世界、そして私の書く物語の舞台です。

「大きな木の家を作って、みんなで語り合いましょう」、そう夢見たピロスマニに心を寄せて
【砂漠の詩とコーランの響き】
中村小夜(Saya)
イスラーム世界を旅していると、毎日必ず耳にするのがアザーンです。
アザーンとは1日に5回、礼拝を呼びかける声です。この声が響き渡る地域、それが私の旅の世界、そして私の書く物語の舞台です。
1972年4月わたしは晴れて大学に入学した。団塊の世代のように「四当五落」――若い世代の方のために説明しますと、4時間睡眠なら合格するけど5時間睡眠とると不合格という受験勉強態勢を示す標語のようなもの――ということはなかったけれど、闇雲に受験勉強したせいか、合格を知ったとたん、嬉しさのなかになぜか虚しさが芽生え、膨らんでいった。合格発表から数日後には、虚しさがどっかりとわたしのなかに腰を下ろしていた。 “もうひとつの故郷フローレス 六の巻” の続きを読む
桑山ひろ子
あけましておめでとうございます。
2026年(令和8年)です!
皆さんはどんなお正月をすごされましたか。
もう何十年もまえの子どもの時のお正月を思い出すと、ずいぶんいろいろな『しきたり』があったように思います。 “正月の禁忌ー何ごとも「祝い直し」で!” の続きを読む
吉水法子さんの貼り絵、前回までは「大人が読む少年少女文学全集」の挿絵でしたが、今回から更に自由にイメージを展開してもらうことになりました。
ここを開くと、そこは吉水さんの豊なファンタジーの世界です!
(編集部)
“吉水法子の貼り絵の部屋” の続きを読む
萩 庵敦 (Антон Хаги)
ロシアときいて世界中の人が真っ先に思い浮かべるのは、ウォッカにクマ、そしておそらくはボルシチだろう。強い酒にも、危険な獣にも興味がないボクだが、ボルシチはすべてのスープの王様だと思っている。少なくとも、ロシア、いや旧ソ連圏におけるすべてのスープの王様だ。
“ボルシチ随想” の続きを読む
畔上 明
1976年の初夏、ウィーンからの夜行列車で7時間半、早朝の柔らかな陽射しを浴びて西ドイツ南部バイエルン州のヴュルツブルクに到着しました。 “「ユーラシア放浪 ⑦」ドイツの思い出” の続きを読む
モンテイロさんの時間
青木恵理子
1970年代、人類学者がフィールドワークの最中に現地特有の病気に罹り、亡くなることはそれほど稀ではなかった。私がマラリアに罹ってかなり重篤になっても回復できたのは、モンテイロさんと彼の家族の力が大きい。 “もうひとつの故郷フローレス 五の巻” の続きを読む
【フェイルーズの大地】 エジプト/シナイ半島
中村小夜(Saya)
その半島はフェイルーズの大地と呼ばれていた。「フェイルーズ」――アラビア語でトルコ石。深い青色をしたこの石は、透明感もなく光沢もない。しかし、その鮮やかな青の中には、かつて砂漠のベドウィンたちが思いをよせたオアシスが封じ込められているのかもしれない。
“世界の彷徨い方 2” の続きを読む
大人が読む少年少女世界文学全集 第6巻
狩野香苗

◆記憶はあてにならない……
今回ご紹介する『少女パレアナ』は、私が子ども時代に一番影響を受けた本であり、大好きなお話だったので、約45年ぶりに読み直すのをとても楽しみにしていた。
“エレナ・ポーター作『少女パレアナ』” の続きを読む
桑山ひろ子
「暑い! 外出はやめたやめた!」と家にとじこもっているうちに、早いものでもう9月半ばだ。天気予報によると、まだまだこの暑さは続くという。昔の感覚から言えばとうに秋なのだが、ぎりぎり滑り込みで納涼譚はどうだろう。
“猫とかぼちゃ~伝承こぼればなし” の続きを読む
畔上 明
半世紀昔の旅日記を読み返しているうちに、更にそれよりも10年さかのぼった10代半ばの中学生時代の記憶が蘇えってきました。
0.999…という小数点以下の9が永遠に続く数字を考えると、1との差がどれほどになるかマイナスしてみたならば0.000…と小数点以下の0が無限に続くことになります。果てしない数の連なり0.999…が結果的にはイコール1となることに気が付き、1という数字が永遠と隣合わせにあると感じ入ったものでした。それからというものの、無限という考えに憑りつかれるようになった思春期の思い出です。
“ユーラシア放浪 ⑥イタリア・オーストリア” の続きを読む