シベリア鉄道での出会い
畔上 明
格安航空券という渡航手段が出回る以前の1970年代、ヨーロッパに向かう若者たちにとってはナホトカ航路で大陸に渡りその先ソ連国内を通過するというのは一般的な旅行ルートでした。
横浜港からの2泊3日の航海を共にした300名の船客の大半は、ソ連国内の航空運賃が安価なことからハバーロフスクからモスクワ迄は空路を利用します。しかし、ほぼ同じ料金であっても8,500キロの大地を一週間かけてじっくり這うように移動したいと望む十数人がシベリア鉄道の客となるのでした。 “「ユーラシア放浪」2” の続きを読む