大人が読む少年少女文学全集 第3巻
狩野 香苗
読んでから見るか、見てから読むか――そんなコピーが大流行したのは、今から半世紀も昔のことだ。ベストセラー小説が舞台化されたり、映画の原作がベストセラーになったりと、出版と映画や演劇が互いに刺激を与えながらブームを作るという手法は昔からある。
アメリカの女性作家ジーン・ウェブスター(Jean Webster、1876-1916)が1912年に発表した児童文学『あしながおじさん(Daddy-Long-Legs)』は、今も読み継がれているが、同時に映画やアニメ、舞台などの視覚化も盛んで、「読んでから見るか、見てから読むか」と、悩んだ人も多いのではないだろうか? “『あしながおじさん』” の続きを読む
吉水法子の貼り絵の部屋
J.ウェブスター『あしながおじさん』によせて
吉水法子
マルク・シャガール「私の人生」第2章
マルク・シャガール「私の人生」~両親、妻、故郷の町へ
第2章
角 伸明 訳 “マルク・シャガール「私の人生」第2章” の続きを読む
ヤクートでの新学期
ミルチャ アントン
原文のロシア語は、訳文のあとにあります。
9月になった。
これはロシアでは、秋の訪れだけではなく、新しい学年の始まりを意味する。そう、ロシアの子どもたちの新年度が始まるのは、ソビエト時代から、日本とは違って桜の咲く春ではない。枯れ葉が地面に散り落ちて、それを高みから見た空がやれやれ嘆かわしいことだわいとでも言うように顔をしかめる、そんな季節なのだ。楽しくて晴れやかな夏が終わり、ロシアの多くの地域では冷え込む日も出てくる。この時期に多くの子どもたちが「学校に行きたくない症候群」のようなものにかかるのは、そのためかも知れない。 “ヤクートでの新学期” の続きを読む
3)三上山の大ムカデ(百足)退治伝説
桑山 ひろ子
~生まれ育った滋賀県や、現在住んでいる岡山県の伝承を訪ねてみました~
故郷を離れて半世紀以上経つというのに、いまだに「滋賀」「近江」と目にしたり耳にすると、「お!」と立ち止まってしまう。
本稿の1回目で、総社市無形民俗文化財60編の中の「草津の姥餅」を紹介したが、またまた「近江」を発見した! “3)三上山の大ムカデ(百足)退治伝説” の続きを読む
PHOTO 祇王寺 (京都)
「ユーラシア放浪」3
ポーランドでの1週間
畔上 明
1989年11月10日ベルリンの壁崩壊のニュースは、私にとって人生の大きな転機となりました。
当時の私は、1970年代から80年代にかけてソ連との貿易、旅行、流通にかかわる仕事のことごとくで挫折を味わい、20代から30代にかけて七つもの職を転々としていたのですが、ベルリンの壁崩壊の後まもなく、北欧の現地ツアー手配会社「ツムラーレ」から誘いを受けたのです。39歳、不惑を迎える直前のことでした。 “「ユーラシア放浪」3” の続きを読む
「木の家」ニュース
ひらかたゆ…(「We Love 遊」6号より)
このエッセイを書いたのは、今から四半世紀も前の1999年末、「ミレニアム」を控えたころでした。私は当時50歳になったばかり。なんだか気恥ずかしい思いがする「大昔のエッセイ」ですが、私の名前の由来についてです。 “ひらかたゆ…(「We Love 遊」6号より)” の続きを読む
貼り絵原画展のお知らせ
「大きな木の家」第2号をお届けします
今年の1月15日に産声をあげたこの電子雑誌「ふえと大きな木の家」。嬉しいことに、たくさんの方に読んでいただけたようで、意を強くして第2号をお届けします。(年に3回、1月、5月、9月の15日発刊予定です)。
お好みの記事の「続きを読む」をクリックしてくだされば、全文をお読みいただけます。
トップページのMENU の「執筆者別コーナー」からお目当ての執筆者の記事をまとめて読むこともできます。
今回も、バラエティ豊かなテーマが並びました。お楽しみいただけたら嬉しいです。
(大きな木の家の編集者より)
「ウクライナの芸術家たちは今……」
片山ふえ
ウクライナ侵攻が始まって2年がたった今年の2月、私はあるビデオを発信しました。題して「ウクライナの芸術家たちは今……」
https://youtu.be/jtLJdGYgLg4
もうご覧くださった方、ありがとうございます。
まだの方は、ぜひここでご覧ください。今回はこのビデオにまつわる話を……。 “「ウクライナの芸術家たちは今……」” の続きを読む